保育士を目指している生徒さんのテキストを用意しました。
「現場で役立つ 幼稚園教諭・保育士のためのピアノ入門」です。
(画像はアマゾンより)
この教本は、必要最低限の「バイエル」と、数曲の「ブルクミュラー25の練習曲」と、子供の歌100曲が載っています。
生徒さんは「バイエル」をメインで、曲の練習をこの教本を使います。
目次
「現場で役立つ 幼稚園教諭・保育士のためのピアノ入門」
「現場で役立つ 幼稚園教諭・保育士のためのピアノ入門」の特色、私が感じたことです。
- 3ステップに分かれている。ステップを進めるとレベルが上がる。
- 全ての曲にコード、歌詞が掲載。「弾き歌い」の練習ができる。
- 未経験の方にとっては難易度が高い。
未経験で入会の生徒さんは、このテキストより簡単な曲集を1冊終えています。
いきなり「現場で役立つ 幼稚園教諭・保育士のためのピアノ入門」は難しいと思ったからです。
3ステップに分かれているので、ステップごとの内容を紹介します。
ステップ1
「ちょうちょ」「チューリップ」「きらきら星」「むすんでひらいて」など、童謡の定番が15曲載っています。
左手の伴奏は、単音や和音、分散和音もでてきます。
単音の伴奏は3曲のみ。すぐに和音、和音と単音の組み合わせの伴奏がでてきます。
載っている「バイエル」は、15番から69番の中から16曲。
ステップ2
「コードネーム」の説明があります。
1ページだけの説明なので、理解すると言うより「知る」という感じでしょうか。
「おはよう」「おべんとう」「おかえりのうた」など、園で弾く頻度の高い曲の他に「ミッキーマウス・マーチ」「アンパンマンのマーチ」「さんぽ」なども載っています。
曲のリズムが難しくなっています。
「バイエル」は、72番から96番の中から13曲が載っています。
ステップ3
弾き歌いは、右手でメロディー・左手で伴奏という形の他に、両手伴奏という形もあります。
このステップでは、両手伴奏の曲が含まれています。
「バイエル」は81番から104番の中から7曲、「ブルクミュラー25の練習曲」は7曲載っています。
なんと「乗馬」(「ブルクミュラー25の練習曲」の最後の曲)も!
3つの事を念頭に置いて
「レベルアップしていく」「生徒さんが興味を持てる」「コードが書いてある」3つの事を念頭に置いて、教本を探しました。
たどり着いたのが「現場で役立つ 幼稚園教諭・保育士のためのピアノ入門」です。
この教本に載っている「バイエル」は、必要最低限の曲だけなので使いません。
「もったいないなあ~」と悩みましたが、子供の歌だけでも「これにしよう!」と思い決めました。
クラシック中心では時間がかかる
童謡は、リズムが難しい曲が多いです。
クラシック中心のレッスンでは、時間がかかってしまいます。
保育士、幼稚園教諭の方に求められるピアノ力は、総合的な力。
渡された楽譜が難しい場合のアレンジ力、メロディーとコードの楽譜に伴奏を付ける力など「ただピアノが弾ければいい」だけではありません。
短期間で、これらの事を習得するのは難しいです。
でも、ピアノをある程度弾けるようにしないと「アレンジ」「コード」が理解できません。
限られた時間で、最大の効果を上げるには、どのようにレッスンを進めていくのか、教本は何を使うのか、を充分考える必要があります。
将来、現場に出た生徒さんが、困らないために慎重に選びました。